
愛犬の健康のためにも、ワクチンを接種するタイミングはとても大切です。
とくに免疫力がまだ弱い子犬のころは一度、病気になると命取りになることも……。
混合ワクチンと狂犬病ワクチン、そしてノミ・ダニ、フィラリア対策はしたいところです。
そこで、今回は子犬期に接種しておきたいワクチンと、その接種タイミングについてまとめてみました。
目次
子犬期に接種させたいワクチン
混合ワクチン
混合ワクチンは子犬期にかかりやすい伝染病、感染症を予防する効果が期待できます。
- 犬ジステンパー
- 犬ポルボウイルス
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザ
中でも、「犬ジステンパー」は最悪の場合、死にいたることもある犬にとって危険な病気です。
狂犬病予防ワクチン
「狂犬病」は犬の致死率も高いですし、感染力の高さから、人に感染する可能性のある伝染病です。
狂犬病予防法により飼い主には「年に1回」、愛犬に狂犬病予防ワクチンの接種が義務付けられています。
狂犬病ワクチンを接種をしわすれると「20万円以下の罰金」が課せられることが……。
それ以前に、狂犬病予防ワクチンの未接種は犬も、人も危険にさらす行為なので、忘れずに接種させましょう。
フィラリア症対策
フィラリア症とは蚊を媒介として、犬糸状虫が寄生する感染症です。
犬糸状虫は犬の肺動脈や、心臓に寄生するため、血液循環症状をはじめさまざまな症状を起こします。
- 息切れしやすくなる
- 乾いた咳をするようになる
- お腹に水がたまる
- 浮腫が現れる
- 肺動脈の血管が詰まる
- 気道からの出血で血を吐く
少数の成虫であればヒ素剤で対処できますが、多数の場合には外科手術になることも!
基本は適切に予防薬を投与し、もし感染症状が現れたときは速やかに動物病院で相談しましょう。
ノミ・ダニ駆除剤
ノミ・ダニは「痒くなるだけでしょ」と軽視されがちですが、犬に関していうと非常に危険な存在です。
犬がノミや、マダニに寄生されると、それらを媒介としてさまざまな感染症にかかる可能性があります。
- バベシア症:赤血球にバベシアという寄生虫が感染して貧血を起こす
- SFTS(重症熱性血小板減少症候群):発熱や下痢などの消化器症状、血小板や白血球の減少を起こす
- 瓜実条虫感染症:通常は無症状だが、重度になると下痢などの症状が現れることもある
- ヘモプラズマ:赤血球に細菌が感染し、貧血や発熱、元気消失などの症状が現れることがある
どの感染症も、十度になると最悪、死にいたることもある犬にとって危険な感染症です。
混合と狂犬病ワクチンの接種タイミング
生後約2カ月:1回目の混合ワクチン
生後8〜9週のタイミングで、1回目の混合ワクチンを接種します。
犬によっては、迎えいれたときにはすでに1回目の接種が終わっていることもあります。
そのため、迎えいれる時には、1回目の混合ワクチンが接種済みかは確認しておきましょう。
生後約3カ月:2回目の混合ワクチン
生後11〜13週のタイミングで、2回目の混合ワクチンを接種しましょう。
なお、1回目の混合ワクチンから、3〜4週間はあける必要があります。
生後約4カ月:3回目の混合ワクチンと初めての狂犬病ワクチン
生後14〜16週のタイミングで、3回目の混合ワクチンを接種しましょう。
また、生後13〜17週では、初めての狂犬病ワクチンの接種もします。
なお、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの接種には、期間を開ける必要はありません。
1才以降:数年ごと混合ワクチンと毎年春に狂犬病ワクチン
1〜3年ごとに混合ワクチン、毎年春に狂犬病ワクチンを接種しましょう。
狂犬病ワクチンは法律により、年1回の接種が義務付けられています。
ノミ・ダニとフィラリア予防薬のタイミング
ノミ・ダニ駆除薬、フィラリア予防薬はどちらも春〜秋にかけて、月1回のタイミングで接種します。
飲み薬や、身体に滴下するタイプなどいくつか種類があるので使いやすいものを選びましょう。
年1回の接種でいいタイプもあるので、気になる方は動物病院でご相談を。
ワクチン接種は午前中に受けるのがいい

犬も、人と同じで個体によって体質が異なります。
中には、ワクチンや予防薬が身体に合わなくて、接種後に体調を崩してしまう子も……。
万が一、午後から何かしら症状が現れても対処できるよう、午前中に接種するのが安心です。
ぜひ、適切なタイミングで、必要なワクチン、予防薬を接種して愛犬の健康を守ってください!